頭痛は、ごくありふれた症状です。頭痛の原因には、脳腫瘍やクモ膜下出血のような頭の中の病気もありますが、頭痛を訴える人の大部分は、これらの病気ではない人です。
若い頃から何十年にもわたって頭痛で悩んでいるという70歳代の女性がクリニックに来られました。頭痛の起こる前には、決まって目の前がチカチカとまぶしく光り、その後でズキズキと頭が痛くなると訴えていました。もう何十年にもわたって、彼女は市販の鎮痛薬を使って生活してきました。それでも、ひどい時は寝込んでしまいます。しかし、彼女の母親も同じ頭痛の症状があり、同じ体質だから仕方がないものと半ば諦めていました。
彼女の頭痛は、片頭痛でした。片頭痛は、頭の血管が関係していると言われています。血管が広がる時に痛くなるのだと説明されています。
ところで、最近になって頭痛の治療はだいぶ変わってきています。例えば、この片頭痛については、頭痛の予防薬と、頭痛が起こった時の治療薬が、新たに使えるようになっています。
頭痛の治療には、その人の生活スタイルの検討がとても大切です。睡眠の取り方や、食事の摂り方、休日の過ごし方など、その人が何気なく自然に行っている生活習慣について検討することが役立ちます。「頭痛日記」をつけてもらうこともあります。「頭痛日記」では、頭痛の起こる時間や程度、その時に使った薬、その前の出来事などを簡単に記録してもらいます。そして、それをもとにして検討していきます。漫然と鎮痛薬を使うのでなく、その人の生活習慣と頭痛の起こるパターンを理解して、その人に合った方法を探すことが大切です。
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