園芸療法のすすめ、その一

青いポスト2000年6月号より


 
 
 春から初夏にかけては、植物好きにとっては、心のうきうきする時です。種を買ってきて蒔いたり、苗をプランターや花壇に植えたり、大忙しです。
 土に手を触れて、小さな種を植えます。そして水をやって、芽が出るのを待ちます。何日か経つと、芽が出てきて、それが徐々に大きくなってきます。日当たりを考えたりしながら、何日か毎には、水やりが必要です。小学校の時に、朝顔やヒマワリを育てた経験は、ほとんどの人にあるでしょう。ゆっくりと、でも、確実に成長していく朝顔やヒマワリを見ているのは楽しみです。そして、その花が咲いているのを見つけた時は、本当に嬉しいものです。
こういった植物との関わりが、人の心や身体の疲れ、病気に対して良い効果があることは、実は、有史以前から知られていたことです。薬草を用いた東洋医学はもちろん、薬膳料理・アロマテラピー、森林浴など、枚挙に暇がありません。
古代のエジプトでも、庭園の散策が病んだ人に良い影響を与えることが認められていたそうです。外に出て新鮮な空気を吸い、自分と同じように大地に立って暮らしている植物を見ることによって、塞ぎ込んでいた気持ちが開かれて、緊張がほぐれてきます。
 「園芸療法」は、植物を育てたり、あるいは眺めたり、すなわち、植物と共に時間を過ごすことによって心身の健康に役立てようというものです。決まった形が有るわけではありません。自分の部屋の中の小さな鉢でも構いません。
 皆さんも、生活の中に植物を取り入れてみませんか?何かが変わってくるかもしれません。

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佐藤直紀
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