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パニック障害

Panic disorder



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Aさん(45才、会社員)は、
 夏のある日、会社の出張で新幹線に乗っていた時に、急に息苦しさを感じました。動悸も出現し、だんだんと手足のしびれが生じるようになりました。どうにもならずに車掌さんを呼んで、次の停車駅で降り、救急車で病院を受診しました。病院では、血液検査、心電図の検査などが行われましたが、特に異常は指摘されず、過換気症候群と診断を受けました。その翌月にも電車に乗っていて同じ様な発作におそわれました。循環器内科の先生からの勧めで精神科のクリニックを受診しました。

Bさん(50歳の主婦)は、
 ある日、買い物先のデパートの中で、急にお腹が痛くなり、便意をもよおしました。別の日に、友人と同じデパートで食事をした時にも、少し腹痛を感じてトイレを使いました。腹部の症状が続いたため、心配したBさんは、消化器科を受診して検査を受けましたが特に異常は見つかりませんでした。しかし、その後も、前に具合が悪くなったデパートの近くに行くとお腹が痛くなってとても恥ずかしい思いをするのでないかと心配して、そこに行けなくなってしまいました。
パニック障害とは、
 身体的な症状とともに強い不安感や恐怖感に襲われる症状を「パニック発作」と言います。そして、このパニック発作が繰り返し起こるのが「パニック障害」です。パニック障害は、単に気持ちのせいで起こるのではなく、ひとつの病気です。そして、適切な治療によって治すことが出来ます。
パニック障害の治療
  パニック障害の治療は、例えば次のような形で進められます。パニック障害のために、家に引きこもりがちになっている人は、不安のために行動範囲が狭められ、そのことが更にストレスを高め、不安感や緊張感が起こりやすくなっているという悪循環に陥っていることがあり、多くの場合には、抗不安薬で、不安と緊張をやわらげることが役に立ちます。また、最近では新しいタイプの抗うつ薬が、パニック障害に有効であることが分かっており、これも併用します。

 次に行動療法や心理療法の出番です。行動療法では、最初は、ゆったりとリラックスして、恐怖感が比較的軽い状態を体験できるようにします。利用するのは音楽でも、香りでも、あるいは自律訓練法のような方法でも良いでしょう。それから少しずつ行ける場所や状況を増やしていきます。いろいろな場所や状況をリストアップして、たやすい事柄から、難しいと思う事柄まで段階的に並べて、少しずつ難しい方に挑戦していく方法が取られます。並行して、その人の対人関係や考え方の癖の中で、変えてみても良さそうなところを変えてみます。それまでの対人関係の持ち方に悪いところがあるという意味ではありません。むしろ、パニック障害の人は、一般的に周囲との対人関係は良好で、職場でも、よく適応している人のことが多いぐらいです。症状にあまりとらわれないようになって、少しずつ考え方の癖を修正していくことが再発防止につながっていくと考えられています。

パニック障害(その2へ)
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佐藤直紀
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