さとう脳神経・メンタルクリニック
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抗うつ薬(SSRI,SNRI,その他)

●抗うつ薬の使用
当院で処方する抗うつ薬の中からいくつかをリストアップしました。

うつ病やうつ状態の治療の他にも不安障害(パニック障害、強迫性障害、社会不安障害)にも適応があるものがあります。実際の使用については、添付文書を参照ください。


●フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)
(効能効果)うつ病・うつ状態、強迫性障害、社会不安障害

(特徴)SSRI。セロトニン受容体の選択性が極めて高い(セロトニン/ノルアドレナリン180/1) 血中半減期は9−14時間。 薬物代謝酵素はCYP2D6が関与。 CYP1A2、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4阻害あり。活性代謝産物は無い。投与初期に嘔気の発現頻度が高い。

●パロキセチン(パキシル)
(効能効果)うつ病・うつ状態、パニック障害、強迫性障害

(特徴)SSRI。セロトニン受容体の選択性が極めて高い。血中半減期は15時間。薬物代謝酵素はCYP2D6が関与。活性代謝産物は無い。投与初期に嘔気の発現頻度が高い。投与中止時にdiscontinuation syndromeの出現頻度が他のSSRIより高い。

●サートラリン(ジェイゾロフト)
(効能効果)うつ病・うつ状態、パニック障害

(特徴)SSRI。血中半減期は約23時間。薬物代謝には、CYP2C19、CYP2C9、CYP2B19、CYP3A4が関与。

●ミルナシプラン(トレドミン)
(効能効果)うつ病・うつ状態

(特徴)SNRI。血中半減期は8.2時間。薬物代謝酵素はCYP3A4がわずかに関与。したがって相互作用の心配が少ない。

●トラゾドン(レスリン、デジレル)
(効能効果)うつ病・うつ状態

(特徴)セロトニン受容体遮断・再取り込み阻害薬。コリン系の副作用が少ない。抗不安・鎮静作用があり、眠気の発現頻度が高い。